アクチュアリーは生命保険の分野でどんな活躍をしている?
アクチュアリーと生命保険
アクチュアリーとして活躍できる分野は数多くありますが、生命保険もその一つです。生命保険会社の健全な経営に欠かせない職業でもあるアクチュアリーが、実際にどのような仕事を担っているのかを見てみましょう。
アクチュアリーは保険数理人、保険数理士と訳されることもあり、生命保険分野とはかかわりの深い職業です。
そもそも、英国の生命保険分野で職業として成立したとも言われているので、生命保険会社が活躍の場になるのも当然でしょう。
伝統的には生命保険や損害保険、企業年金といった分野だけを扱っていたアクチュアリーですが、近年は活躍の場を広げつつあります。しかし、アクチュアリーの主な活躍の場が生命保険であることは現代でも変わりませんし、日本以外の国でも同様です。
資格取得によって性別や年齢を問わずに、アクチュアリーとしての社内ポジションが確立できるのも注目を集めている理由でしょう。
生命保険分野でのアクチュアリーの主な仕事
生命保険分野でのアクチュアリーの主な仕事は、保険金等の支払い能力の確保、会社の収益構造分析、商品開発です。
過去の統計を元に適正な保険料の算定や保険金や給付金の支払い準備金の評価を行います。企業によってはアクチュアリーの仕事をさらに細分化し、専門性を高めた業務を行うこともあります。
生命保険分野でのアクチュアリーの仕事は、一般的に考えられている数字を扱う仕事よりも幅広いと思って良いでしょう。リスク管理や資産運用計画の立案、経営分析など経営陣に近いポジションで働くアクチュアリーも少なくありません。
生命保険分野で活躍するアクチュアリーは、商品開発も行いますが関係省庁との折衝などを担うこともあります。膨大なデータを処理、分析するだけでなくアクチュアリーにはコミュニケーション能力も求められます。
試験の論述問題では論点をわかりやすく文章化するような設問があるのは、実務でこうした能力が必須だからでしょう。数理に関する専門的な知識を関係部署に伝えられなければ、アクチュアリーとしての仕事も立ち行かなくなります。
顧客に直接かかわる商品開発、企業経営に関わる分析など責任は重大ですが、やりがいのある仕事であることは間違いないでしょう。
生命保険分野で活躍するアクチュアリーは、様々な知識と経験に加えて柔軟な思考も求められる業務をこなしています。資格取得も仕事内容も簡単ではありませんが、スペシャリストとしての達成感を感じられる魅力的な仕事と言えそうです。
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