年金の分野でのアクチュアリーの主な活躍内容について
年金の分野でのアクチュアリー
研究だけでなく数学的な能力を実務に活かせるとして注目のアクチュアリーは、年金分野でも活躍しています。
近年の社会情勢変化で年金アクチュアリーの活躍の場はさらに広がったと言われていますが、主な活動はどのようなものでしょうか。
アクチュアリーの仕事
アクチュアリーの仕事は、統計学や確率論を元に財政状況の診断や運営のアドバイスを行うことです。
年金分野では、年金制度のリスク管理や退職給付会計における制度設計などのコンサルティングを行うこともあります。
コンサルティング業務の一環として、企業年金などのセミナーを開催し講師を務めるアクチュアリーも少なくありません。年齢が若くてもアクチュアリー資格取得者ということで、信頼感を得られるというメリットもあるようです。
アクチュアリーは基本的には数字を扱う仕事ではあるものの、情報発信力やコミュニケーション能力も求められる仕事です。
企業の毎年の決算に必要な退職給付金会計や企業ごとに異なる企業年金制度にも、アクチュアリーは深く関わってきます。制度設計から関わることもあれば、財政運営のアドバイザー的な役割を果たすこともあります。
企業の担当者のニーズに合わせたアドバイスを行うことで、企業の健全な経営を維持するのも重要な仕事です。年金制度などは改定なども多く、その都度顧客に対する説明を行うことも求められます。
適正な計算を行うだけでなく、企業に対するわかりやすい説明やアドバイスもアクチュアリーには欠かせない素養となっています。
年金分野での実務経験
年金分野での実務経験はアクチュアリー資格取得にも直結する部分が大きいと言われています。
特に2次試験の論述式の問題では、具体的な説明が求められるため実務での経験がある方が有利です。
教科書からの知識として法律を覚えるだけでなく、仕事で運用していると応用問題にも対応できます。顧客に説明しながら自分自身の考えを整理することができれば、知識の再確認にも繋がるはずです。
また、外国の年金制度分析や国際会計基準を参照する必要もあるため、英語力を生かせる仕事でもあります。アクチュアリー試験の中でも年金コースの合格率は低いものの、年金分野でアクチュアリーが求められていることは確実でしょう。
数理を扱う分野には色々ありますが、年金分野でのアクチュアリーの活躍は多岐にわたるものです。年金制度改革などを受け、今後も活躍の場が広がっていくと言われているので、年金分野の勉強は欠かせないものと言えそうです。
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