アクチュアリー試験の難易度・どんなレベルの問題が出題されるのか
アクチュアリー試験の難易度
アクチュアリー試験は専門的に数学を勉強した人でも難易度が高いと言われています。勉強を始める前に出題傾向や問題のレベルを確認し、無駄のない勉強計画を立てましょう。
アクチュアリー試験は1次試験と2次試験に分かれており、1次試験は2次試験を受けるために必要な学力を判定するために行われます。
このため、出題範囲は教科書あるいは参考書内に限定され、あくまでも基礎的知識を問うものです。確率、統計専攻の受験者であれば、1次試験の数学については特別な受験勉強が不要という人もいます。
しかし、アクチュアリー試験では数学だけができれば良いというわけではありません。数理に関する幅広い知識、実務経験が問われる試験だけに数学専攻というのは、有利な条件であっても絶対条件ではないということです。
1次試験
1次試験は数学、生保数理、損保数理、年金数理、会計・経済・投資理論の全5科目で、科目によっても難易度が異なります。
数学は確率、統計、モデリングの3分野に分けることができますが、高校レベルの数学基礎知識でも解ける問題が多いと言われています。ただし、回答に要する時間が不足するという受験者もいるため、決して簡単な内容ではなさそうです。
生保数理や損保数理は、教科書の演習問題や過去問を繰り返し解くことで対策が可能なレベルです。年金数理については教科書や参考書が少なく、難易度が高いという受験者も少なくありません。
会計・経済・投資理論は分量が多いものの、教科書をしっかり読みこめば対策できるレベルの問題です。
2次試験
2次試験に関しては、実務での知識や経験がないと試験対策が難しいと言われています。知識問題を問う科目は、教科書や関連法令の暗記で合格できるレベルの問題です。
しかし、論述式の問題については教科書以上の知識や経験が求められます。論述問題の基礎となる数学知識があることは大前提で、知識と理解を元にした文章能力も必須です。
問題のレベルがより専門的になるため、単なる試験対策の勉強だけで合格するのは難しいでしょう。
1次試験でふるいにかけられた受験者であっても2次試験の合格率は10%前後です。これだけを見ても、2次試験の難易度や問題レベルがかなり高度であることがわかります。
大学で数学を専攻していれば1次試験の難易度はそれほど高くないと言えます。しかし、2次試験に関しては選考に関係ない難易度も問題のレベルも高度になるため、実務をこなしながらの試験対策が必要でしょう。
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